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マチの、映画と日々のよしなしごと

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映画「雪の轍」

第67回(2014年)カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作品。
最近は、どうかするとカンヌ映画祭受賞作に対して、面白そう感とめんどくさい作品ねぇって感とがシーソーして、めんどくさい感がやや重い傾向に私的にはある。

3時間の長尺を感じさせない手腕はさすがだけど、

う~ん、やっぱり、私的には面倒くさい作品。
それぞれが自己主張し、自分の思い込みで相手を判断し、噛み合わないものに互いに苛立ちながら噛み合わそうと言葉で説明するけれど、互いに己の立ち位置から一歩も動かない不毛な会話は単なる言葉の押収に終始し、ますます袋小路に……
ちょっと前なら、これはこれで面白さも感じたのだろうけれど、

10年前、いや、5年前ごろまでだったら、面白いほうが勝っていたんだろうなって思う。
これもお年頃でしょうかしら。
生きることの重さは、あえて言わずとも胸の奥に静かに静かに持っていましょうと思う。
映画もまた然り…でしょうか。

もう、いいわ。
ってところかな。

公開初日だった土曜日は、偶々でしょうか。
若い人よりも、私と同世代か、もう少しご年配の方たちのほうが若い人たちよりも多かった。
数人で観に来られている女性客も、服装から判断するに私よりもどうみても年長みたい。
皆さん、気持ち逞しいなって思う。
といいながらも、そんな私も、めんどくさそうと思いながらも、性懲りも無くまた劇場に足を運ぶかも。


世界遺産トルコのカッパドキアの小さなホテルが主な舞台(これも客寄せの一つ?)。
登場人物たちのざらついた内面と重なるような、石窟を思わせるホテル。
映画「雪の轍」_b0309033_95974.jpg


監督は、トルコのヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督。
56歳。
2002年『冬の街』と2011年『昔々、アナトリアで』でカンヌ国際映画祭グランプリを受賞。
2008年『スリー・モンキーズ』でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞。
2014年には5度目の出品となった本作で第67回パルム・ドールを受賞。
56歳。
まだまだ活躍が期待される年齢。
映画「雪の轍」_b0309033_10205411.jpg

トルコというと、
セミフ・カプランオール監督の「卵」「ミルク」「蜂蜜」の三部作も面白かった。
お気に入りだったのはトルコ系ドイツ人のファティ・アーキン監督。
太陽に恋して」(2000年)
「愛より強く」(2004年)
そして、私たちは愛に帰る」 (2007年)
「ソウル・キッチン」 (2009年)


日曜日にガラリと変わり、ど派手すぎる「アベンジャーズ」を観に行こうか、
それとも京都市美術館まで出かけようか、
その前に、はがき貰ってたブティックに久方ぶりに顔を出そうか、
とあれこれ思っていたけど、ギラギラムンムンの外気に、外に出るという気持ちそのものが完全に萎えて、家に引きこもっていた。


暑いより熱いって字がぴったりなこの頃。


マチ。
by machiiihi | 2015-07-12 18:00 | 映画
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