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マチの、映画と日々のよしなしごと

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原田マハ著「ジヴェルニーの食卓」

先日見に行ったデトロイト美術館展のビデオ映像で、竹中直人さんと一緒にゲストとして出てらした原田マハさん。彼女の画家に対するコメントの一言一言がいい感覚しているなって印象を受け、彼女の著作リストをアマゾンでチェック。
タイトルに惹かれてクリックしたのが本作。
この作品って直木賞候補にもなったんですね。


ジヴェルニー
画家クロード・モネが定住した地「モネの家」があることでも知られている。


私って、受賞作とか候補作、話題作ってところで読む本を選ぶ方でないので、原田マハさんの小説も今回が初めて。
ふとしたきっかけのような、作家とのこんな出会いのほうが私には面白いと思う。
素晴らしい作品には賞味期限も旬もないから、出会う時期がリアルタイムでなくっても私のアンテナにかかったと時が私にとっては読みごろ。
こうして私と作家との新しいお付き合いが始まる。


「ジヴェルニーの食卓」
4編の物語集
最初の一遍はアンリ・マティスを描いた「うつくしい墓」
マティスンの絵の様に
デトロイト美術館展で私がとりわけ気にいったマティスの絵「窓」を彷彿とさせるような描写。
カーテンを羽根のように優しく撫でるように、舞うように、風が、明るい陽光を運んでくるような、そんなマティスの絵のように、慈しみ、愛しむように、マティスという画家に作家の言葉で触れた一遍。


画家を語る言葉の一つ一つが美しく、画家との触れ合いのひと時は、今夏のこの暑さを忘れさせてくれるような……
作家の紡ぎだす言葉一つ一つを慈しむように味わっていきたいと思う。

原田マハ著「ジヴェルニーの食卓」_b0309033_113886.jpg
「この世に生を受けたすべてのものが放つ喜びを愛する人間。それが、アンリ・マティスという芸術家なのです」(うつくしい墓)。「これを、次の印象派展に?」ドガは黙ってうなずいた。「闘いなんだよ。私の。――そして、あの子の」(エトワール)。「ポール・セザンヌは誰にも似ていない。ほんとうに特別なんです。いつか必ず、世間が彼に追いつく日がくる」(タンギー爺さん)。「太陽が、この世界を照らし続ける限り。モネという画家は、描き続けるはずだ。呼吸し、命に満ちあふれる風景を」(ジヴェルニーの食卓)。モネ、マティス、ドガ、セザンヌ。時に異端視され、時に嘲笑されながらも新時代を切り拓いた四人の美の巨匠たちが、今、鮮やかに蘇る。語り手は、彼らの人生と交わった女性たち。助手、ライバル、画材屋の娘、義理の娘――彼女たちが目にした、美と愛を求める闘いとは。『楽園のカンヴァス』で注目を集める著者が贈る、珠玉のアートストーリー四編。<アマゾンサイトより>


マチ。
by machiiihi | 2016-08-08 11:04 |
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