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マチの、映画と日々のよしなしごと

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映画「哭声(コクソン)」

上映館のシネマート心斎橋では3月を最強韓国月間と銘打っている。
そりゃそうでしょう。
先週はパク・チャヌク監督の「お嬢さん」が公開。

そして11日からはナ・ホンジン監督の本作「哭声(コクソン)」
「チェイサー」でわお~!っって思わず叫び、
「哀しき獣」で見事にノックアウトされてしまったナ・ホンジン!
日本の國村準さんを引きずりこんで、今度はどんな映像を私に突きつけてくれるのか!

そして、
18日から公開は「アシュラ」
キム・ソンス監督作品は未見だけど、チョン・ウソン、ファン・ジョンミン、チュ・ジフンそしてクァク・ドォンといった脂の乗りきった40代揃い組みのこの面々は魅力でしょう。


さて本作「哭声」 →詳細はallcinemaで


こんな長閑な村で突然起きたおぞましい殺人事件。
物語はそこから始まった。
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クァク・ドゥオン演じる警官ジョングによって表出される、人間のもつ怒り、恐れ、不安、傲慢といった負の感情が渦巻き、
ファン・ジョンミン演じる祈祷師の漫画チックとも思えるほどのエキサイティングな祈祷が、さらに映像を加速させ、
目の前で繰り広げられる、このどんどんと様相が変わっていく展開に、ただただ息をつめて見続けるしかないという、映像のもつこのパワフルな説得力。

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映像が放つパワー、感情が、見るものを否応なく映像世界に引きずり込む。
この一体感は映画的快感でもある。
猟奇殺人事件を描いた「チェイサー」でわぉ~って思ったのもこの一体感。
「哀しき獣」では、訳が分からないけれど、やばい状況に落ち込んでしまった主人公が夜の街を必死にひたすら走り続ける崖っぷちの疾走感。
そしていつの間にか映像世界に引きずり込まれ、主人公と一体となっている私がいる。

よそ者として登場する國村準演じる日本人。
彼にここまで演じさせたナ・ホンジン監督。
そして演じきった國村準。

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映像の中の國村準さんを見ていると、
ナ・ホンジン監督作品が放つ映像パワーは、登場する役者それぞれの演じる者として力を最大限に引き出し、さらに未知数部分さえも、腹の底から引きずり出すからじゃないかなって思う。

こんな映画を見せつけられる、今の日本映画って、役者に対してずいぶんともったいない使い方をしてるなって思う。



そしてこの映画に登場する子役、警察官ジョングの娘で小学生のヒョジンを演じたキム・ファニの演技が凄い。
演じてます的なわざとらしさがなく、
おませで明るい普通の少女を演じ、
悪魔に憑かれたあとのふてぶてしさ、
悪魔払いで身をのけぞらせ、
映画では、負の感情が渦巻く中にあって、唯一の光、ジョングにとってひたすら守るべき者として存在するヒョジン。
そのヒョジンを見事に演じきったこの少女には脱帽。

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このキム・ファニだけではなく、韓国映画やドラマをみていると子役の演技、彼らの素朴で自然な演技に眼を瞠ることがしばしば。
ドラマなどは最初の2.3話は子役だけでひっぱる場合も多く、思わず感情移入することもしばしば。「宮廷女官チャングム」なども、チャングムの子ども時代を演じたあの子役の演技あってこそとも思う。


祈祷師を演じたファン・ジョンミン。
ファン・ジョンミンが祈祷師? 主演蔵じゃないの?って思ったけど、
悪魔払いの神がかったというか、芝居がかったというか、こんなエキサイティングで有無を言わさぬ空間を作り出せるのは、やっぱりファン・ジョンミンでしょう。
祈祷師ファン・ジョンミンVS悪魔とされる國村準
それぞれがそれぞれの場所で行う二人の祈祷対決はこの映画の大きな見せ場。
國村準の迫力に対抗できる、しかも祈祷師というどこやら胡散臭さ(?)も醸し出せるといえば、ファン・ジョンミンでしょう。


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いやぁ、最強韓国映画です。
ある意味、おどろおどろしさだけで、見るものを2時間半映像にしっかりと釘付けにさせたともいえる本作。
本作を撮ったナ・ホンジン監督、
圧倒的な説得力で観るものを惹きつけた役者たち。


またまた元気を貰いました!



Machi。







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by machiiihi | 2017-03-12 11:16 | 映画
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