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マチの、映画と日々のよしなしごと

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2017年 03月 13日 ( 2 )

映画「コインロッカーの女」

先日WOWOWで放映されていたので録画して週末の夜中に観る。
本作は「未体験ゾーンの映画たち2016」で上映された作品の一つ。

週末は次の日の起床時刻を気にしなくてもいいから、意地でも宵っ張りになる。
とはいうものの、大抵はテレビを観ながら転寝してしまっていて、夜中にごそごそとお風呂に入るのがいつものパターン。
この映画を観始めたのが零時過ぎていて、どうかすると寝てしまうパターンなんだけど、この映画は最期の最後までエンドクレジットまでしっかりと見入ってしまった。


コインロッカーにへその緒がついたまま捨てられた女の赤ん坊。
コインロッカーの番号10番からイリョンと名づけられたその女の子は、金貸しと臓器売買で裏社会を牛耳る女を母と呼び孤児たちを兄弟にファミリーの一員として育ち、母を絶対的な存在として忠実な犬のごとく母に従う。
イリョンの壮絶なサバイバルを描いたともいえる本作。
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裏社会を牛じる母を演じたキム・ヘスの存在感!
韓国の女優って、汚れ役は汚れ役で化けるんですねぇ。

そして、イリョンを演じたキム・ゴウンという女優。
風貌も彼女の持つラ童のような無垢、そして静かな凄みもまさに田中祐子!

韓国の女優って整形美女
美形が一番みたいなイメージだけど
主役演じる女優はやっぱり存在感のある女優。
最後は演技の力。
その女優が放つオーラ。

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裏社会に生きる女二人。
脱け出してみせる。
生き抜いてみせる。


生きることを否定されたところから始まったイリョンたちの、壮絶なサバイバル。
母もまた生き抜くために母を殺し、
生き抜く意思を持ったイリョンを前に
母はイリョンの持つ刃を受け入れる。
それは己に代わって生き抜いていくイリョンに対する最期で最初の母としての愛だろう。


「生き抜く」ということ。
理屈も御託もいっさい不要。
ただそのことを地べたから力強く描かれた作品とも言えるんじゃないかな。

本作を撮ったハン・ジュニ監督は31歳。
これが監督デビュー作。


まだまだ眼が離せない韓国映画界。

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コインロッカー幼児置き去り事件を題材にした村上龍原作の「コインロッカー・ベイビーズ」(1980年刊行)という小説がある。
1981年にはラジオドラマ化され、2016年には舞台化されているとのこと。
また刊行時だろうか、ヴァル・キルマーや浅野忠信、リブ・タイラーなどのキャストで映画化の話があったそうだが未だ実現されていないそうだ。
小説は未読で、本作と交錯する部分があるかしらと興味ありでこの小説も読むことに。




Machi。

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by machiiihi | 2017-03-13 15:37 | 映画

映画「正しく生きよう」

1991年公開のもっ君主演の「遊びの時間は終らない」を見たところで、
リメイクの2007年公開の韓国映画「正しく生きよう」をx見なければ!でNetflixで本作を見る。

監督はこれがデビュー作のラ・ヒチャン。
企画・脚本はチャン・ジン
蛇足だけれど彼は韓国の三谷幸喜とも呼ばれているんだそうだ。
私的には三谷作品よりチャン作品の方が素直に笑えるなぁって思いますけどね。
本作はチャン・ジンが設立した制作会社が手がけた作品。
彼は脚本・企画サイドからバックアップして若手映画作家を育成してるんでしょうねぇ。
≒チャン・ジン作品ともいえるんじゃないでしょうか。


リメイクである本作は102分。
「遊びの時間は終らない」は111分。

設定は同じなんだけど、
犯人役を演じた巡査は、やっぱりもっ君が良かったのだけど、
作品としては、更に短い本作の方が起承転結の語りも滑らかで、
そもそもの事の成り行きも時系列で語られていて、かといって説明臭くなく、
馴れたお方の作品かと思ったほど。
チャン・ジンの脚本がしっかりと出来ているんでしょう。


ラストは、
オリジナル版では、このままどうするんや?!って思ったけれど、
青春映画という括りで、これはこれでいいのだろうけれど、
人生先があるんやでって、この年齢になったらその先まで気になってしまう。

韓国版では防犯訓練の顛末もきちんとお見事に締めくくり、一夜明けてのラストも手際よく、良く出来ました(といってもこじんまり纏まったと言う意味ではなく)のエンタテイメント作品に仕上がっている


リメイク作品って、オリジナルと違う持ち味をって考えるのか、どうかすると奇をてらいすぎてダメになる場合がほとんど。
さほど多くない私の映画鑑賞リストの中で、リメイク版の方が断然面白いと思ったのは、ヒッチコック監督の「ダイヤルMを廻せ」(1954年)のリメイク映画「ダイヤルM」(1998年)
これはリメイク作品の方がハラハラドキドキさせられた。
そんな中で韓国版リメイク作品ってのはオリジナルを越えて、こっちの方がいいやん!って思う作品が多い。
例えば東野圭吾原作の映画作品などは韓国映画「容疑者X 天才数学者のアリバイ」や、「白夜行」~白い闇の中を歩く」もソン・イェジンがファムファタール的オーラが薄かったものの、日本映画のそれらよりも韓国版の数段魅力的だった。

原作やオリジナルに引きずられず、独自の視点、切り口でテーマに迫っているように思う。


犯人役の堅物巡査はもっ君が良かったんだけど
韓国版のこの方もそれはそれで良かったです。
キャラとしては韓国版の遠藤憲一ではないでしょうか。

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そして中央から地方の警察署に異動となったエリート意識むき出しの署長
俺はお前達とは違うんだとばかりに、己を誇示せんとリアルな防犯訓練を提案した署長がこの人。

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本作は劇場未公開で2008年の韓流シネマフェスティバルで上映されたとのこと。

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by machiiihi | 2017-03-13 13:56 | 映画