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マチの、映画と日々のよしなしごと

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映画「ビヨンド the シー 夢見るように歌えば」

別段、この映画が深く印象に残っているというわけではない。
先日アップした「ラ・メール」と、ケヴィン・スペイシー主演の「シッピング・ニュース」で、そういえば、歌手ボビー・ダーリンの半生を描いたこの作品で、ボビーを演じたケヴィン・スペイシーが映画の中で「La mer 」の英語版「Beyond The Sea」を歌っていたわねぇと思い出した……だけ。
「ビヨンド the シー 夢見るように歌えば」というTheだけが英語のこの邦題にも笑ってしまうけけど。

「Beyond The Sea」で大ヒットを飛ばしたアメリカの歌手ボビー・ダーリン……といっても私はこの映画を観るまではボビー・ダーリンって知らなかった。
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ケヴィン・スペイシーが製作、脚本、監督、主演と4足のわらじを履き、かつ、劇中ではボビーの歌は全て彼が実際に歌っているという、ボビー・ダーリンを描いた映画というよりも、早い話がケヴィン・スペイシーによる、ケヴィン・スペイシーのための音楽映画といってもいいほど…だったような。
確かに歌は上手かった…さすがハリウッド!芸人!と思ったけど。

ボビー・ダーリンのアルバムを検索したら、どことなくケヴィン・スペイシーに似ているような…。37歳で亡くなったというから、ケヴィン・スペイシーのボビーはいささか老けてたのが苦しいところ。
彼の半生を映画化する話はずっとあって、何度も何度もリライトされ続けて20年。ようやくケヴィン・スペイシーに映画化されたというから、ケヴィン・スペイシーもとことん拘って熱入れて、自前で歌ったんでしょうね。
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たしか、この映画の公開と同じ頃に、ジェイミー・フォックスがレイ・チャールズを演じた映画「Ray/レイ」も公開されていて、今年のハリウッドは音楽映画が流行?って思ったのを記憶している。
こっちもこっちで、この作品でジェイミー・フォックスはオスカー受賞したけど、今となってはさほど印象には残っていないけど、良かったなって思うのは「Ray」の方だった。よ~く知っているレイ・チャールズの半生を描いていたから興味深く観れたというのもある。
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Machi。
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# by machiiihi | 2013-10-30 19:00 | 映画

映画「はなれ瞽女おりん」

原作は水上勉の同名小説。
水上勉原作の映画は、若い時に数本観ていて、記憶にしっかりと刻み込まれていて、機会があればもう一度観てみたいと思う作品が多い。
本作もその一つ。
1977年に篠田正浩監督によって映画化。
映画館で観て以来だから36年ぶりに観る。
主演は岩下志麻。
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 瞽女(ごぜ)とは、ウィキペディアから引用すると……
「盲御前(めくらごぜん)」という敬称に由来する女性の盲人芸能者。
近世までにはほぼ全国的に活躍し、20世紀には新潟県を中心に北陸地方などを転々としながら三味線、ときには胡弓を弾き唄い、門付巡業を主として生業とした旅芸人である……とある。


公開当時、映画館で観ていて、瞽女おりんを演じた岩下志麻がきちんと髪を結い美しいままで、この瞽女はないだろうと思ったけれど、それよりも、北陸の雪深い道を瞽女たちが裸足で前の者の肩をもって歩いていく姿や、瞽女たちの男に抱かれてはならぬという掟、その掟に背いたため、庇護から落ちて離れ瞽女となっていく盲目の女たちの、それでも生きていく厳しさ、生きることの重さが胸にずしんと応えた。

掟に背き離れ瞽女となったおりんの目が見えない哀しさ。男たちに引かれるままに旅を続け、そして男に捨てられ、一人寝の怖さと寒さにどなたでもいい抱いておくれと懇願し、そんな己の身の上を旅の途中で出会った男に問わず語りに話す。
お前とずっと一緒に旅を続けたいから、お前を抱けば他の男たちと同じようにいつか終ってしまうから、お前を抱けんと、おりんに指一本触れようとしないこの男とおりんの旅が続く。

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亡くなられたけど、原田芳雄がステキだった。
今回見直してみても、やっぱりステキ!
田宮二郎といい原田芳雄といい、この頃は、大人の男の色気をきちんと持った素敵な俳優がいたなっってしみじみ思う。
「イケメン」ではなくって「大人の男」。
でも最近の俳優に求められるのは、少年っぽさの残ったイケメンがいいらしい。
ふ~ん、これも時代の流れかしらね。
「優しいだけでは生きてはいけない」ってこんなセリフ、なんかの映画で言ってたような……遠い記憶。
原田芳雄…この当時は30代半ば。
男の、熱いけど暑苦しくなくて、男臭いけどどこか清潔感もあって、そんな素敵な色気のある俳優だった。
60歳を過ぎてからも、(浅野忠信がでていたけど)宮沢りえとほとんど二人芝居といってもいい黒木和雄監督の「父と暮らせば」(2004年)や是枝裕和監督の「歩いても歩いても」(2008年)なんかでも、骨太さは変らず、年を経てこその素敵な色気を滲ませてらした。


水上勉が描き、篠田正浩が映像で描きあげようとし、そして宮川一夫がフィルムに焼きつけた、日本の原風景ともいえる世界。
ただ生きること、そのことにひたすら一生懸命だった時代。
何もなかった時代。
家々を回り、酒宴や祝いの席に呼ばれ三味線を弾き歌を歌う瞽女たち。

6歳から瞽女の親方テルヨの家で芸を仕込まれ育てられたおりん。
男に抱かれてはならないときつく戒められても、おりんの美貌に男たちがほっておくわけもなく、おりも、抱かれてみたいという年頃の女の正常な欲望が身体の中で渦巻く。
テルヨを演じた奈良岡朋子の、開かぬ目を開けようとする表情など本当に上手い。
警察に追われた男と別れ、再び一人になったおりんが出会った離れ瞽女のおたまを演じた樹木希林。
目を閉じたままの岩下志麻よりも目を開いたままで焦点の定まらぬ盲目を演じる樹木希林の芸達者。
善光寺で再び男と再会したおりんに、「幸せにおなりなよ」と声をかけり、おたまのあっけらかんとした中に一抹の哀しさを感じ取る。


117分。お家シネマだけど、じっと映像を観続けた「離れ瞽女おりん」
岩下志麻という女優についてはあまり関心はないけれど、彼女が主演した今井正監督の「婉(えん)という女」(1971年)も機会あればもう一度みたいと思う。原作は大原富枝。
土佐藩・家老の野中兼山の失脚・死亡により、兼山の政敵たちが野中の家系を根絶せんと、山中に幽閉させられた遺族たちの悲劇。
大原富枝がその冒頭で「わたくしたち兄弟は誰も生きることをしなかったのだ。ただ置かれてあったのだ」と綴った「婉という女」の人生、生き様。
ラストシーンだったかな40年ぶりに幽閉を解かれた婉の乗る駕籠を制した武士達に「野中兼山の娘、婉。そこを通すのじゃ」と凛として言い放った岩下志麻が印象的だった…と記憶している。


こうして振り返ってみると、モノが豊かな時代と、そうでなかった時代の価値観もあるのでしょうか。
小説でも映画でも、きちんと一人の人間の人生と向き合って、生きることの重みが感じられる作品が少なくなったように思う。


Machi。
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# by machiiihi | 2013-10-30 00:00 | 映画

道端で……

京都の町屋を歩いていても、伏見を歩いていても、そして宇治の町を歩いていても、緑が多く木も多いのに家の前に道はきれいに掃き清められている。
古都の町に住む人の、他所様に対する矜持か、おもてなしの心か。
どっちにしろ、歩いていても気持ちがいい。
そんな宇治の町の道端でみつけたもの

三時草
三時を過ぎると薄紅の小さな花が咲くことから三時草と名づけられたこの花。
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家の脇にこんもりと植えられているのもいい感じ。
我が家にも植えているけど、こんな風にさりげなく植わっておきたい。
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ムラサキシキブだけど、野生だからか、日当たり具合か、紫の実もぷちっと小さくて実の成も少ないのが愛らしい。我が家の鉢植えのは実がつきすぎて可愛げがないみたい。
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大阪よりも数度気温が低い京都。
少しは紅く色づき始めてるかしらと期待していたけれど……まだまだ緑だった週末の宇治。
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Machi。





Machi。
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# by machiiihi | 2013-10-29 09:06 | 旅・外出

宇治

川に掛かった朱塗りの欄干を見ると「宇治」だなって思う。
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ゲージの中で鵜たちが羽根を広げて乾かしてるのかしら。
台風のときはどこかへ避難したのかしらね。
宇治川の鵜飼。
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せっかく宇治まできたんだから…国内で現存する最古の神社建築で、ユネスコの世界文化遺産に登録されてる宇治上神社まで。
無料でお参りすることができるのは浄土真宗の総本山・西本願寺以外では、この宇治上神社だけなんだそうだ。
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目下、檜皮(ぶき屋根のふき替え修復工事中。
足場が組まれた拝殿前には清めの砂が盛られている。 
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知恵の輪くぐって
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宇治七名水で現存する唯一の湧き水を見て
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神社の内から外を眺めるこんなフレームも好き。
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Machi。
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# by machiiihi | 2013-10-29 07:02 | 旅・外出

坂道をのぼると…

くの字に曲がっていて、さらに急な坂道で、突然みたいに目の前に現れる景色。
知っている景色だけど、わっと、小さく感動するフレームの中の景色。
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遠く目の前に宇治川。
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坂道を上がった右側は土手で、左側には中村藤吉平等院店があって、その店の壁に沿って宇治川の川原に繋がる石段。
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石段を見上げたこんな景色も好きなフレーム。
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9月の台風では宇治川も増量して大変だったらしい。



Machi。
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# by machiiihi | 2013-10-29 07:01 | 旅・外出

こんなところにフクロウとネコ

Kさんの水彩画展会場の喫茶店の入り口に……
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小さな石を積み上げた外壁と門柱…と思っていたら、よ~く見たらさりげなくフクロウとネコが描かれている。
なんどかこの喫茶店には来たけど初めて見つけた。
ここの石を気に入った画家さんが、描かせて欲しいと言われて、さりげなく描かれたんだそうだ。
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自宅も兼ねてられる喫茶店入り口の、小さな空間のこんなさりげない設えも好き。
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そしてアトリエの外にはアケビかと思ったらムベだって。
分類はアケビ科ムベ属の常緑つる性木本植物だから果実はアケビに似ているのも道理だけど、花が違うんだそうだ。
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Machi。
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# by machiiihi | 2013-10-28 10:23 | ステキ!

山茶花

宇治で見つけたもの……平等院入り口の山茶花。
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Machi。
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# by machiiihi | 2013-10-28 10:13 | ステキ!

宇治の茶団子

秋晴れの日曜日に京都の宇治まで行ってきました。
まずは、花より団子。

宇治に行けば必ず買い求める茶団子。
平等院参道には茶団子を売っている店が参道入り口に店を構える駿河屋さんを始めいろいろあるけれど、美味しいのはやっぱり能登椽 稲房安兼(のとのじょう いなふさやすかね)の茶団子。
もっちり感は極上で、口中にほのかに広がるな抹茶の風味も上品。
        
あらっ、やだ、画像アップしたら色がまばらに……。
家に帰ってから、食卓の上で撮ったからライトのあたり具合で…。
みんなきれいな緑色!
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宇治で小さな水彩画展を開かれていたKさんが、会場の喫茶店に貼っていたおすすめの店にも入ってる。美味しいもの、お勧めを案内したいけど、個展の場を離れられないKさんらしい心遣い。
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Machi。
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# by machiiihi | 2013-10-28 09:47 | 美味しいもの

雨女

やっぱり彼女は強烈な雨女ねっ。

京都・宇治の喫茶店で小さな絵画展を催している知人のKさん。
開催中は台風が次々と日本にやってくる真っ最中。
先月に個展の案内をもらった時に、最終日の日曜日に友人と二人で顔を出そうかって約束していて、先日待ち合わせの連絡したときに「やっぱり雨女やねぇ!」って肯きあう。
日曜日も雨だったら行くのやめようねって話し合ってたけど、私たち二人は陽気な晴れ女かしら、天気予報では台風もどっかに行ってしまって日曜日は全国的に晴れ。
Kさんも個展の最終日が晴れで良かったこと。


今から宇治まで遠出。

そのKさん…
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# by machiiihi | 2013-10-27 10:00 | 徒然に

「シッピング・ニュース」

公開映画作品で観たい!ってのがあんまりないから、今まで観た映画で、記憶に刻まれていて、この原作は読んでみたいと思うものを読んでいる。
どの映画の原作?って、ぱっと浮かんだものをランダムに読んでいる。

若かった頃は原作のイメージで映画やドラマを観て評価したりもしていたけれど、最近は、どういう風に脚色、キャスティングして、演出するんだろうって、そんなところも興味深く、時には意地悪く映画を観ている。


ラッセ・ハルストレム監督の「シッピング・ニュース」(2001年)
この映像が真っ先に頭に浮かぶほど映画の記憶に刻まれている。
主人公クオイルの一族の、苛酷でおぞましき歴史、クオイルが背負う厳しい現実がこの映像に集約されているような、そんなシーン。
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父親の厳しすぎるほどの躾けがトラウマとなり、無気力で惰性的な人間に成長した、そんな中年男クオイルを演じたケヴィン・スペイシーが実にいい。
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叔母を演じたジョディ・デンチ。彼女が語るおぞましい過去。そんな過去から這い上がった彼女の、生きることへの強さ。
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クオイルの妻で遊び好きでハイテンションなペタルを演じたケイト・ブランシェットも、交通事故で序盤で死んでしまって出演シーンは少なかったけど強烈な印象。
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そして、人生をやり直そうと子供たちと移り住んだ、父の故郷でありクオイルの一族が暮らしていたニューファンドランド島に移り住んだクオイルで出会った女性ウェイヴィ(ジュリアン・ムーア)
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映画は、厳しい北国の漁港の町で、一人の男が自らの人生を取戻していく様を静かに見つめ続ける。ハルストレムらしい演出。

そんな映画の原作であり、ピューリッツァー賞を受賞したE・アニー・プルーの「シッピング・ニュース」を読み始めている。
アン・リー監督で映画化された「ブロークバック・マウンテン」は96ページで短編といっていいほどの量だったけれど、本作は544ページ。クオイルのこと、ニューファンドランド島のこと、クオイル一族の歴史など映画では描ききれなかったことが、かなり克明に描かれていることだろう。

「ブロークバック・マウンテン」の映画レビューはこちらのブログへ


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# by machiiihi | 2013-10-26 00:00 |