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マチの、映画と日々のよしなしごと

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タグ:映画:カ行 ( 22 ) タグの人気記事

映画「コインロッカーの女」

先日WOWOWで放映されていたので録画して週末の夜中に観る。
本作は「未体験ゾーンの映画たち2016」で上映された作品の一つ。

週末は次の日の起床時刻を気にしなくてもいいから、意地でも宵っ張りになる。
とはいうものの、大抵はテレビを観ながら転寝してしまっていて、夜中にごそごそとお風呂に入るのがいつものパターン。
この映画を観始めたのが零時過ぎていて、どうかすると寝てしまうパターンなんだけど、この映画は最期の最後までエンドクレジットまでしっかりと見入ってしまった。


コインロッカーにへその緒がついたまま捨てられた女の赤ん坊。
コインロッカーの番号10番からイリョンと名づけられたその女の子は、金貸しと臓器売買で裏社会を牛耳る女を母と呼び孤児たちを兄弟にファミリーの一員として育ち、母を絶対的な存在として忠実な犬のごとく母に従う。
イリョンの壮絶なサバイバルを描いたともいえる本作。
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裏社会を牛じる母を演じたキム・ヘスの存在感!
韓国の女優って、汚れ役は汚れ役で化けるんですねぇ。

そして、イリョンを演じたキム・ゴウンという女優。
風貌も彼女の持つラ童のような無垢、そして静かな凄みもまさに田中祐子!

韓国の女優って整形美女
美形が一番みたいなイメージだけど
主役演じる女優はやっぱり存在感のある女優。
最後は演技の力。
その女優が放つオーラ。

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裏社会に生きる女二人。
脱け出してみせる。
生き抜いてみせる。


生きることを否定されたところから始まったイリョンたちの、壮絶なサバイバル。
母もまた生き抜くために母を殺し、
生き抜く意思を持ったイリョンを前に
母はイリョンの持つ刃を受け入れる。
それは己に代わって生き抜いていくイリョンに対する最期で最初の母としての愛だろう。


「生き抜く」ということ。
理屈も御託もいっさい不要。
ただそのことを地べたから力強く描かれた作品とも言えるんじゃないかな。

本作を撮ったハン・ジュニ監督は31歳。
これが監督デビュー作。


まだまだ眼が離せない韓国映画界。

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コインロッカー幼児置き去り事件を題材にした村上龍原作の「コインロッカー・ベイビーズ」(1980年刊行)という小説がある。
1981年にはラジオドラマ化され、2016年には舞台化されているとのこと。
また刊行時だろうか、ヴァル・キルマーや浅野忠信、リブ・タイラーなどのキャストで映画化の話があったそうだが未だ実現されていないそうだ。
小説は未読で、本作と交錯する部分があるかしらと興味ありでこの小説も読むことに。




Machi。

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by machiiihi | 2017-03-13 15:37 | 映画

映画「哭声(コクソン)」

上映館のシネマート心斎橋では3月を最強韓国月間と銘打っている。
そりゃそうでしょう。
先週はパク・チャヌク監督の「お嬢さん」が公開。

そして11日からはナ・ホンジン監督の本作「哭声(コクソン)」
「チェイサー」でわお~!っって思わず叫び、
「哀しき獣」で見事にノックアウトされてしまったナ・ホンジン!
日本の國村準さんを引きずりこんで、今度はどんな映像を私に突きつけてくれるのか!

そして、
18日から公開は「アシュラ」
キム・ソンス監督作品は未見だけど、チョン・ウソン、ファン・ジョンミン、チュ・ジフンそしてクァク・ドォンといった脂の乗りきった40代揃い組みのこの面々は魅力でしょう。


さて本作「哭声」 →詳細はallcinemaで


こんな長閑な村で突然起きたおぞましい殺人事件。
物語はそこから始まった。
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クァク・ドゥオン演じる警官ジョングによって表出される、人間のもつ怒り、恐れ、不安、傲慢といった負の感情が渦巻き、
ファン・ジョンミン演じる祈祷師の漫画チックとも思えるほどのエキサイティングな祈祷が、さらに映像を加速させ、
目の前で繰り広げられる、このどんどんと様相が変わっていく展開に、ただただ息をつめて見続けるしかないという、映像のもつこのパワフルな説得力。

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映像が放つパワー、感情が、見るものを否応なく映像世界に引きずり込む。
この一体感は映画的快感でもある。
猟奇殺人事件を描いた「チェイサー」でわぉ~って思ったのもこの一体感。
「哀しき獣」では、訳が分からないけれど、やばい状況に落ち込んでしまった主人公が夜の街を必死にひたすら走り続ける崖っぷちの疾走感。
そしていつの間にか映像世界に引きずり込まれ、主人公と一体となっている私がいる。

よそ者として登場する國村準演じる日本人。
彼にここまで演じさせたナ・ホンジン監督。
そして演じきった國村準。

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映像の中の國村準さんを見ていると、
ナ・ホンジン監督作品が放つ映像パワーは、登場する役者それぞれの演じる者として力を最大限に引き出し、さらに未知数部分さえも、腹の底から引きずり出すからじゃないかなって思う。

こんな映画を見せつけられる、今の日本映画って、役者に対してずいぶんともったいない使い方をしてるなって思う。



そしてこの映画に登場する子役、警察官ジョングの娘で小学生のヒョジンを演じたキム・ファニの演技が凄い。
演じてます的なわざとらしさがなく、
おませで明るい普通の少女を演じ、
悪魔に憑かれたあとのふてぶてしさ、
悪魔払いで身をのけぞらせ、
映画では、負の感情が渦巻く中にあって、唯一の光、ジョングにとってひたすら守るべき者として存在するヒョジン。
そのヒョジンを見事に演じきったこの少女には脱帽。

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このキム・ファニだけではなく、韓国映画やドラマをみていると子役の演技、彼らの素朴で自然な演技に眼を瞠ることがしばしば。
ドラマなどは最初の2.3話は子役だけでひっぱる場合も多く、思わず感情移入することもしばしば。「宮廷女官チャングム」なども、チャングムの子ども時代を演じたあの子役の演技あってこそとも思う。


祈祷師を演じたファン・ジョンミン。
ファン・ジョンミンが祈祷師? 主演蔵じゃないの?って思ったけど、
悪魔払いの神がかったというか、芝居がかったというか、こんなエキサイティングで有無を言わさぬ空間を作り出せるのは、やっぱりファン・ジョンミンでしょう。
祈祷師ファン・ジョンミンVS悪魔とされる國村準
それぞれがそれぞれの場所で行う二人の祈祷対決はこの映画の大きな見せ場。
國村準の迫力に対抗できる、しかも祈祷師というどこやら胡散臭さ(?)も醸し出せるといえば、ファン・ジョンミンでしょう。


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いやぁ、最強韓国映画です。
ある意味、おどろおどろしさだけで、見るものを2時間半映像にしっかりと釘付けにさせたともいえる本作。
本作を撮ったナ・ホンジン監督、
圧倒的な説得力で観るものを惹きつけた役者たち。


またまた元気を貰いました!



Machi。







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by machiiihi | 2017-03-12 11:16 | 映画

こうの史代「この世界の片隅に」

いまもまだ上映中のアニメーション映画「この世界の片隅に」の原作を読む。

映画公開時に息子が「漫画だけどとてもいいよ」って貸してくれたもの。
活字物があれこれあって、映画観終わった後もこちらを読むモードに切り替わらなかったけど、
ひょこっと間が空いて読んでみようかという気になって……


前編の表紙をめくると
「この世界のあちこちのわたしへ」の言葉が。


「のん」こと能年玲奈さんの「すず」の声が耳の奥で甦ってくるような……


すずが、道に迷って紛れ込んだ遊郭。
そこですれ違った一人の遊女白木リン。
映画ではさらりと描かれているだけだったけど、
リンにもこの世界の片隅でリンの人生の欠片だけど描かれている。


「誰でも何かが足らんぐらいで
この世界に居場所はそうそう
無うなりゃせんよ
すずさん」



「ほいでも
なんで
知らんでええことか
どうかは
知ってしまうまで
判らんのかね」
すずの言葉に、生きていくということのしんどさが……


後編でも「すず」の人生の一片とと「りん」のそれとが交差する。


そして水原哲
海軍士官兵となってすずの前に現れた哲
「わしはどこで人間の当たり前から外されたんじゃろう
それとも周りがはずれとんのか。
ずっと考えよった」

「じゃけえ
すずが普通で安心した」
「ずうっと この世界で普通で…まともで居ってくれ」
そんな哲の言葉を普通に黙って受け止めるすず


姪の晴美を失い…
右手を失い…

「生きとろうが
死んどろうが
もう会えん人が居って
ものがあって」

「うちしか持っとらん記憶がある
うちはその記憶の器として
この世界に在り続けるしかないんですよね。」

のんの声と重なってすずの声が聞こえてきそうな……
やっぱり原作も読まないと
この映画は
そう思います。



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で、映画化にあたって、どれを、何所まで斬り捨てるかって
至難の業だがってこの原作を読んでしみじみ思う。

画家がどこで絵筆を置くか…それが名作と駄作の分かれ道だとか。
凡人はつい手を入れすぎてダメにしてしまうんだそうだ。
高校で美術部の顧問だった先生の話を思い出す。



Machi。


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by machiiihi | 2017-03-09 15:29 |

映画「群盗」

いやぁ~
久々に活劇の面白さを堪能。

カン・ドンウォン演じる剣の達人ユンが見せる流麗なる太刀捌き。
対するハ・ジョンウ演じる屠畜人トルムチは両手に肉切り包丁。
カン・ドンウォン186cm、ハ・ジョンウ184cm
このガタイがみせる立ち回りは、動きも大きく迫力あるしアクションとしても美しい。
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竹林での格闘シーンが美しい。
チャン・イーモウ監督「LOVERS」でも竹林での格闘シーンは美しかったけど、
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本作もなかなかに見応えあり。
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「悪いやつら」のユン・ジョンビン監督が、ハ・ジョンウとカン・ドンウォンを主演に迎えて贈る歴史アクション活劇。愛する家族を殺されたと畜人の男が、義賊の群盗に加わり、両手に持った肉切り包丁を武器に剣の技を磨き、剣豪の悪徳武官への復讐に立ち上がるさまを描く。朝鮮王朝末期の1862年。一部の官僚や貴族が富を独占し、貧しい民は搾取と弾圧に苦しめられていた。そんな中、と畜人のトルムチは、極悪非道な世継ぎ争いを繰り広げる剣豪の武官ユンにある女の暗殺を命じられ、それに失敗すると、逆に愛する母と妹を殺されてしまう。自分も危うく命を落としかけたところを、義賊団のチュソルに助けられ、彼らの仲間となる。そしてユンへの復讐を胸に武術の修行に励み、ついにその時を迎えるトルムチだったが…。
<allcinema>



この映画
見ているうちに極悪非道なユンの方に感情移入してしまう。
頭脳明晰かつ武芸に秀でるも、庶子であるがため要職に就く道は絶たれ、
父親の愛を渇望するも得られず、
彼もまた階級社会がもたらす不条理な力に翻弄された哀しい存在といえるだろう。
彼が修羅のごとき形相になるほどに悲哀が色濃く漂ってくる。
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そんなユンと比して
持つべきものを持たぬ者たちは
社会の枠を飛越えてアウトローとして生きていく
生きるも自由、死ぬも自由。
荒野を馬を駆るラストシーンなんてまさに西部劇。
アウトローの世界。

だからこそ
ユンという人間に象徴される、時代に囚われ翻弄され己を引き裂かれた者の悲哀が際立つ。


美しき冷血漢極悪非道のユンを演じるカン・ドンウォン。
彼って美しいだけって思っていたけど、本作見て役者としての彼をあらためて見直した。

ユン監督自身
「カン・ドンウォンを映画で見て悪役をしてもとても素敵だろうと思った。悪役としてカン・ドンウォンをきちんと作ってあげたいと思った。それでハ・ジョンウのスキンヘッドから映画を構想した時、台本が出る前にカン・ドンウォンに会ったし『こういう映画だけど、悪役をするととてもかっこいいと思う』と言ったら『後で台本を見せてください』と好奇心を見せた。それで後から台本を渡し、出演することになった」とのこと。
さらに、
非常にいい俳優だが、ビジュアルに長所が隠れた感じというか。俳優としてルックスのせいで過小評価される部分があると思った」とも語っている。

兵役についていたカン・ドンウォンが除隊後のスクリーン復帰作が本作とのこと。
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活劇見た~って思える作品
スクリーンで観たらもっと見応えあったでしょうね
まだこの頃はまだまだ斜交いに韓国映画を見ているところもあったし、
とりわけ美しい男優を持ってこられたら、それだけで映画作品的に疑心暗鬼になってしまうところがあったからね。
だから本作のようにカンドンウォのその涼やかともいえる美しさが、物語に悲劇性をもたらし活劇だけに終らないドラマに仕上がっているのは、監督の手腕でもあるだろう。



マチ。
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by machiiihi | 2016-08-09 14:53 | 映画

映画「帰ってきたヒトラー」

1945年4月30日に自殺したアドルフ・ヒトラーは、自殺直前の記憶だけを失った状態でベルリンの空き地で目を覚ます。ヒトラーは戦争指導に戻るため総統地下壕に向かおうとするが、ベルリンの人々が自分を総統と認識していないことに疑問を抱く。ヒトラーは情報を得るために立ち寄ったキオスクで、自分がいる時代が2011年のベルリンであることに気付き衝撃を受け、空腹と疲労が重なりその場に倒れ込んでしまう。……


本作を息子と観に行ったのが、イギリスがEUから離脱するか残留するかの国民投票当日で、離脱が判明したというそんなところだから、まったくタイムリー。

ラストシークエンスでは、今の現状に不満を持っている人たちの声も。
そしてヒトラーなる男に敬意を表する人たちも。

こういう作品を、
単にヒトラー=悪という型どおりの図式ではなく、ヒトラーが台頭した歴史的背景、そして今の現状をきちんと押さえ込んだ上で、ヒトラーとあの時代と向きあっている。
ドイツという国が、ドイツ国民が、ヒトラーと、彼らが生み出したあの時代ときちんと向き合ってきたのだろう。
だからこそ、ここまで踏み込んだ映画が撮れたのだろう。
思わず笑ってしまうけれど
笑ったすぐ後から、その笑いに隠された本来にぞっとする。

21世紀
観るべき映画!
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果たして日本は
何を語れるのだろうか。
毎年のように靖国という言葉が出てくるというのに……


マチ
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by machiiihi | 2016-07-12 13:30 | 映画

映画「カルテル・ランド」

終了真近の本作。
迷ったけど、やっぱり観に行くことに。

人が集まり、人々のエネルギーによって力が生み出され、そして、その力は集団の中で増殖、肥大化し、そこから新たな力関係が、欲望が、権力闘争が、そして新たな暴力が生み出される。
仲間内の小さな小競り合いから、果ては国家間の戦争まで、人類の歴史は、悪だの正義だのと言いながらも結局は戦いに明け暮れる……

そんな現実を垣間見せられた映像。
キレイ事では語りえない現実。
ここで描かれたものが全てとはいえないけれど、一つの現実であることは確かだろう。
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「ハート・ロッカー」のキャスリン・ビグロー監督が製作総指揮を手がけ、2006年から続くメキシコ麻薬戦争の最前線をとらえたドキュメンタリー。
メキシコ、ミチョアカン州の小さな町の内科医ホセ・ミレレスは、地域を苦しめる凶悪な麻薬カルテル「テンプル騎士団」に対抗するべく、市民たちと蜂起する。
一方、コカイン通りとして知られるアリゾナ砂漠のオルター・バレーでは、アメリカの退役軍人ティム・フォーリーが、メキシコからの麻薬密輸を阻止する自警団「アリゾナ国境偵察隊」を結成。
2つの組織は勢力を拡大していくが、やがて麻薬組織との癒着や賄賂が横行するようになってしまう。
若き映画監督マシュー・ハイネマンが決死の覚悟で取材を敢行し、メキシコ社会の実態を明らかにしていく。2016年・第88回アカデミー長編ドキュメンタリー賞にノミネート。(映画.comより)



で、
唐突なんだけど、
スティーブン・ソダーバーグよ、
「トラフィック」(2000年)で、よくぞあそこまで切り込んで描いたなと、今更ながら思う。
麻薬撲滅担当の大統領補佐官に就任したオハイオ州のロバート・ウェークフィールド判事のいるアメリカの首都・ワシントンD.C.
麻薬密輸の仲介を一手に担う売人のいるカリフォルニア州南部。
そして、アメリカとの国境にあり、麻薬供給ルートの中継地点となっているメキシコ最北端の都市・ティファナ。
麻薬密輸とそれをなくすための戦いに関わる人々を描いたそれぞれの物語が同時進行で描かれる。
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メキシコ社会に巣食う貧困、そこから生まれる犯罪、警察内部も賄賂が公然と罷り通る。麻薬カルテルと癒着した軍隊。
ベネチオ・デルトロ演じるメキシコ州の麻薬捜査官が、アメリカ側の捜査チームに情報と引き換えに要求したのは野球場の照明。
煌々と照明のついた明るい球場で、子供たちは暗闇の中の犯罪に手を染めず、白球を追い求める。

本作観てたら「トラフィック」観たくなった。


Machi。
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by machiiihi | 2016-05-30 09:06 | 映画

映画「完全なるチェックメイト」

冷戦下の1972年に行われたチェス世界王者決定戦においてソ連の世界チャンピオン、ボリス・スパスキーに挑むアメリカ人挑戦者、ボビー・フィッシャーを描いた映画。
彼については以前に「天才 ボビー・フィッシャーの闘い~チェス盤上の米ソ冷戦~」(NHK BS・ 2014年5月15日)で放映されとても興味深かったこともあり、
ボビー・フィッシャー役にトビー・マグワイアということで、彼ならば…っていう気もあり、
彼は本作の監督であり脚本も手がけたエドワード・ズウィックとともに製作にも関わっていたんですねぇ。


原題は「Pawn Sacrifice」
ポーン (Pawn、♙♟) はチェスの駒の一種で、歩兵を表す言葉
Sacrificeは犠牲の意。
意味深なタイトル。
まさに本作を的確に言い得ている。



久々に、じっくりと、瞬きせずにスクリーンを見つめ続けた映画でした。
かつて
スティーブ・マックィーン主演の「シンシナティー・キッド」といい、ポール・ニューマン主演の「ハスラー」といい、一瞬の気の緩みも命取りになる息詰まるような緊迫感ある試合をじっくりと描いた映像にスクリーンに釘付けにさせられた。
対局する二人をじっくりと描いた作品。
それだけで観るものスクリーンから目を逸らさせなかった。
そんな映画をみたいものだってずっと思っていた。
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トビー・マグワイア!!

そして
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対戦相手のスパスキーを演じたリーヴ・シュレイバー

そして
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ピーター・サースガード


キャストがそれぞれに良かった。
役者一人一人のクオリティーが問われる映画でしょう。


年末にじっくりと楽しめた映画に出会えて
2015年に感謝!

今日で今年も仕事納め。
といってもお掃除以外はやることなしなんだけど
でも今年も元気で働けて、来年もそうありたいと思う師走のこんな日。


Machi。

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by machiiihi | 2015-12-28 10:00 | 映画

映画「コードネーム U.N.C.L.E.」観ましたけど……

ちょっと期待して観に行ったんだけど……
ガイ・リッチー監督の前作「シャーロック・ホームズ」がなかなかに面白かったので、本作もって期待したんだけどね。
だって、子供の頃に気に入って観ていたTVドラマ「0011ナポレオン・ソロ」だもの。
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真ん中におられる方も懐かしい!
本作ではヒュー・グラントがこの役に就任なんだ。
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オープニングもエンディングも60年代のあの小気味よい軽快なテンポで、これは気に入ったわ。
でも
なぜか
本編が、本編だけが
何ゆえ、重い?
重厚な重さではなくって、あえて言うなら鈍重な重さ。
コミカルな設定も随所にあるんだけど、
ちっとも明るく映らないの。

主役2人がどうも真面目すぎる?
映像に活気ある生命吹き込む、そんな色気がないのよねぇ。
主役2人のどちらにも。

「シャーロック・ホームズ」はロバート・ダウニー・Jrがいて、彼がジュード・ロウにも光らせた。
私にはそう思われた。
あれがホームズ役をジュード・ロウがしていたらさほど面白い作品にはなっていなかっただろうなって思う。
だって、ジュード・ロウってあの瞳で美形だけど、役者としてはどうも色気は感じないもの。


脚本も手がけたガイ・リッチーの突っ込み不足もあるだろうなぁ。


映画料金それも割引価格分ね
それぐらいかな。
まぁ、こんなもん?ってところ
★★★
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*またまたお写真お借りしてます。



Machi。
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by machiiihi | 2015-11-21 22:00 | 映画

映画「黒衣の刺客」

シルバーウィーク3/5は映画三昧と参りましょうと思っていたけど
結局見たのはカンヌ映画祭で監督賞を受賞したホウ・シャオシェン監督の「黒衣の刺客」だけ。映画三昧っていったところで、他に何をっていっても「テッド2」ぐらいってのも淋しいなぁ。


この作品には妻夫木君も出てたのね。
allcinemaによると、「日本公開に当たっては、ホウ監督の希望により、日本での撮影シーンを追加した“日本オリジナル・ディレクターズカット版”での上映となる。」ってあるけど、
それでかしら。編集段階でかなりカットされたみたいに思うし、無理やり入れたシーンもあったような。
鏡磨きの日本人青年って役みたいだけど、彼でなくても良かったみたいだし、ここで遣唐使かなんだか知らないけど日本人青年っていう必然性があるのかな?って思えたのね。
まぁ、これは蛇足ということで……


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物語は、早い話が、中国版「ニキータ」って言えば実も蓋もないかしら。
私は刺客の標的になるチャン・チェン目当てに観に行ったって言ってもいいかな。
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それぞれの情景は一つ一つが美しかった。
全くカンヌが好みそうな絵柄、映像世界だわねぇって思いながら眺めてました。
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どこからか、気持ちよく寝てられるのか、規則正しいいびきが聞こえてきたのには微笑ましい。海外の映画祭、特にカンヌ映画祭なんかの受賞作品では、30分もしないうちに寝息が聞こえてくるのはいつものことみたい。



Machi。
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by machiiihi | 2015-09-28 13:48 | 映画

映画雑感その2「彼は秘密の女ともだち」

久々のオゾン作品。
コブつきで帰省した娘が「オゾンの今度の作品、面白そうね」って言われて、思い出した。
公開されたら観に行かなくっちゃって思っていたのに、あん時の暑さで脳がふやけてすっかり失念。
娘と二人になったおチビチャンを新大阪まで見送った帰りに、解放されたウキウキ気分で上映映画館まで。

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オゾン作品には、雰囲気違うテイストってかねがね思っていたロマン・デュリスがメイン・キャストってことにもちょっと意外で、興味ありの1つ。
オゾンがどんな風に彼を料理しているのか……
ロマンがどんな味を醸し出しているのか……
オゾンもここらでちょっと新味が欲しかったのかしら。


映画評なんかを読むと「自分らしく生きる勇気を問いかける作品」とかって書かれているけれど、
まぁ、そうも言えるだろけど
悪かぁないけど、
これはオゾンの余興としておきましょう。



マチ。
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by machiiihi | 2015-09-15 09:54 | 映画