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マチの、映画と日々のよしなしごと

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タグ:映画:サ行 ( 18 ) タグの人気記事

映画「シン・ゴジラ」

観る気もなかったんだけどね、
息子がね、「マッド・マックス良かったって人の大方がシン・ゴジラがいいって評価だよ」て聞かされて、
「マッド・マックス~怒りのデス・ロード」マックス評価の私にはちょっと気になるので、
買い物がてら駅前のイオン・シネマまで見に行ってきた。


ゴジラの設定は良かった。
這いずりながら登場したゴジラは、なんかお目目の可愛いでっかい縫ぐるみの動物みたいで、ちょっとずっこけ。
まん丸お目目が動かないからどうみても縫ぐるみのお人形に見えてしまう。

でも、これは急速に進化(成長)するという設定だから、初お目見えしゴジラはまだ幼児っていうところなんでしょうね。
納得。

ゴジラそのものがマグマの塊、
体中からビーム光線
ビジュアル的にもなかなかにヨロシイかと
かつ、
演じる(?)のは野村 萬斎というこのコダワリ。
シン・ゴジラ君そのものは良かったのではないでしょうか。


でもどうしてだか
終盤、とっても大事なシーン
ゴジラをやっつけるというシーンの途中で
自衛隊が頑張って、ついで米軍もさすがの威力をみせつけて、
のそんなシーンの最中だというに
きっと数分間かな、熱帯夜の睡眠不足のせいかしら睡魔に襲われて、
ふっと気がつくと、
ゴジラが固まっていて、


(ネタバレ)
どうやら、きっと
シン・ゴジラは
この先も東京のど真ん中で、
人類の歴史の中で忘れてはならない象徴として
モニュメントみたいに
東京のど真ん中にあり続けるんでしょうね。
こういう設定ってけっこう面白いと思う。


でもどうして寝てしまったのかな? 私。
大騒ぎしてた割には、さほどの盛り上がりも、緊迫感もないまま、
映像の中では緊迫感あるシーンのはずなんですけどね。
映像で語るという点の不味さ(致命傷だけど)もあるのかしらね。

それに加えて、
物語の主要人物ともいえる長谷川博巳、それから石原さとみの、かっこつけたセリフと、セリフの割にはオーラも緊張感も感じられないお軽さというか、説得力がないというか、観るものをその気にさせられないというか、そんかこんなで、彼らが登場するたびに、話すたびに白けさせられて、映画に乗り切れなかったということのよう。
ちょっと不謹慎かしら。彼の代わりに小泉 進次郎君(俳優やってるお兄ちゃんじゃなくって弟の方ね)なんか持ってきたら映像がぐっと引き締るだろうなって思いながら見ていた。


ワクワクさせられなかったから、最後にきて映像よりも睡魔が勝ってしまったんでしょうね。
面白ければ眠気も吹っ飛んでしまうんですけどね、映画って。


ゴジラそのものは良かったんですよ。
家に帰ってそんな感想を息子にぶつぶつ話したら
「まぁ、主役はゴジラだからね」って
そういうことなのね。


ごちゃごちゃと俳優いっぱい出演させないで
もっとシンプルにストレートに
そう、
「グエルム~漢江の怪物」みたいな、あのシンプルさ、ストレートさが面白いよなって思う。
それでいてアメリカ癒着の社会を鋭く抉ったブラックユーモア、そして国家なんか当てにしないでダメ家族一人一人が立ち上がって頑張る構図にこめられた思い。
そしてとことんのエンタテイメントで描ききったエネルギー。
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最近の邦画ってなんかタテマエが多くない?って思う。
これ以上は言わずにおこう。


マチ。


グエルムの画像はったんで、いちおう見たからシン・ゴジラの画像もお借りしてはっておきましょう。

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by machiiihi | 2016-08-08 10:12 | 映画

映画「スティーブ・ジョブズ」

先週末に観た「キャロル」がとっても良くって、
この情感あふれる余韻を損ないたくなくってスルーしていた映画「スティーブ・ジョブズ」。
余韻の賞味期限も切れ、
おウチの宿題だった雛様も出したところで、
さっさか掃除を片づけ、
間に合えば12:30からの「スティーブ・ジョブズ」を、
タイムアウトなら別の劇場で公開の14:15からの「SHERLOCK/シャーロック忌まわしき花嫁」見るかで、11時30分過ぎには家を出て駅までダッシュで自転車を走らせる。
いい具合に地下鉄がもうすぐ発車。
ロスの無いこのスタート。
さっさか歩いてJR大阪構内を突き抜けて、スーパー「イカリ」でペットボトルのお茶買って、「ルクア」の横をたったか歩いて、いつもならずっとずっと待ち続けるエレベーターも、この日はドアが開いた直後で、さぁどうぞで「スティーブ・ジョブズ゙」公開の劇場がある11階まで。
10分前に座席にご到着(拍手)

例によって前置きが長くなってしまった。

さて、映画。
いやぁ~良かった!
最後は胸をキュンキュンさせられるし、
iPodのオチにはニヤリとさせられるし、
この映画、観ないことには始まらない。
マックもアイフォンも使ってみないとわからない、ってな感じでね。
といっても、私、アイフォンは使っているけど、PCはマックユーザーじゃなくって、マックを横目で眺めながら、文書作成が主なもんで、汎用性、互換性のあるウィンドウズをシコシコ使ってますけど。


のっけから機関銃みたいにジョブズ氏が、いや、ジョブズを演じるマイケル・ファスベンダーがまくし立てる。

いやぁ、この疾走感はダニー・ボイルだねぇ。
ダニー・ボイル監督の、あの言いたいことが頭の中でウズウズまいていて、それを早口で一気にまくし立てる、彼の語り口調そのままのこのスピード感。
「トレインスポッティング」のあの威勢のいいオープニングを思い出してね。


きっと、こないな感じで、彼は周囲を振り回し、疲れさせ、そして自ら立ち上げたアップル社から放逐させられたのねぇと、納得しきりでまたまたニヤリ。


彼が何者で
アップルって何で
ここはなんの場面か、これは何の発表会で、
この人たちはどういう相関関係にあるのか、
そんな説明なんか一切無しで、
カメラが彼がいる現場に入って、そこで動き回る彼を撮り続けてるっていう風な、ドキュメンタリータッチとも言うべき映像。

っていうか、スティーブ・ジョブズを語るには、彼という人間を描くには、彼にまつわる説明や修飾語は一切無意味だってことが、観ていて良くわかる。


これこそがスティーブ・ジョブズ
この映画そのものがスティーブ・ジョブズ
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彼のこだわり、彼の、0.1ミリの誤差も妥協も認めない、「モノ」に対する徹底した、彼そのものともいうべき感性が、とってもシンプルにストレートに伝わってくる。


そんな彼にとことん付き合う、仕事上の女房役とも言うべきケイト・ウィスレット演じるジョアンナには思わず声援を送りたくなる。
予告映像をチラッと見ただけで、マイケル・ファスベンダー以外に誰が出ているのかって、なにも、最近の私はそういった予備知識無しで観るものだから、ずいぶんと達者な女優だわって思って見ていて、途中で気がついた。「彼女?!」って。
ここ数年間の「女!」っていう役どころから見事に脱皮!
彼女もいい味のある女優になっていくわねぇ。
きっと。
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スティーブ・ジョブズの、あの、犬も食わぬ、そして誰でもない彼そのものがシンボルとも言うべきオーラのある彼を演じきれる役者といえば、マイケル・ファスベンダーでしょう。
顔立ちも似ているしね。
切れ味のいい冷たく光るナイフを思わせるシャープさと、それでいていろんな表情をみせる彼の瞳もまた魅力。

本作見たら、「SHAME/シェイム」のファスベンダーも堪能しよう!

横道それるけど
映画の中ででてきて連想してしまったけど
ジョン・レノン…スティーブ・ジョブズ…マイケル・ファスベンダー…デヴィッド・ボウイって横顔並べたら似ていない?
醸し出す雰囲気が同じと思わない?



娘リサとの絡みに、人間らしい弱さも垣間見せ、
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この映画そのものがスティーブ・ジョブ。
ただ、この映画
わかる奴にはわかるだろうけど
わからない奴には、どない説明してもこの映画の良さはわからないでしょうねぇ。
まぁ、そういう人は最初から観ないでしょうけどね。
私、時間あったらもう一度観てみようかなって思っている。



ビル・ゲイツって商売人だけど、スティーブ・ジョブズってアーティスト。
そう思えるこの映画。
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Machi。







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by machiiihi | 2016-02-21 19:00 | 映画

映画「ザ・ウォーク」

1974年にワールドトレードセンターのツインタワーに非合法でワイヤーを張って綱渡りをしたフランスの綱渡り大道芸人フィリップ・プティのノンフィクション『マン・オン・ワイヤー』を原作とした作品。


数年前にプティの人間業とは思えぬこの綱渡りを描いたドキュメンタリー映像「マン・オン・ワイヤー」は見ていたから、あえて実写版はどんなかなって思っていたけど、
プティ役をお気に入りのジョゼフ・ゴードン=レヴィットが演じるとあって
予告編でも、草食系軟弱モード的飄々さはそのままに、なかなかに引き締まった面も見せていたもんだから
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ただ、3D映像ってのが
どうも3Dメガネって映像が暗いし、見づらいし、疲れるしいささか引っかかったけど、
ジョゼフ・ゴードン=レヴィット君を観に行こう!で映画館まで足を運んだ。

今は無きワールドトレードセンターの屋上から眺める景色とか、ツインタワーを渡るシーンってのは3Dならではのりアル感。
高所恐怖症の人はこの映像ってどうなんだろう?って思ったほどの視覚映像。
オスカー期待しそう。
ワールドトレードセンターが確かにあった時、エレベーターで展望台まで昇ったことがあるだけに、
タワーのてっぺんが見えなかったけど、それでも下から見上げてことがあるだけに
あの高さを体感していただけに、
3Dが見せてくれるこの映像はなかなかのものでした。

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非合法で建築中のビルに忍び込み、警備員の目をかいくぐって、二つの塔にワイヤーを張っていくシーンとかはドキュメンタリー作品には無かったシーンやエピソードなどもじっくり描かれていて、どうなるんだろうってハラハラドキドキさせられてしまった。
警備員に挟まれて行きつ戻りつの綱渡りシーンなどなど、終盤はなかなかに見せてくれた。

ただ見ている私は、数年前に見た「マン・オン・ワイヤー」の映像がどうしても頭の中で重ね合わさってしまい、プティのやらかしたあの超人的映像を見ていたから、だから、今回の実写版も面白いと思ったけど、この作品だけ見たらどうなんだろうな? って気もする。

やっぱりこの作品はドキュメンタリー映画「マン・オン・ワイヤ」とワンセットで見たら更に面白い作品であるのは確かね。

でもプティ役のレヴィット君。
彼の、緊張感はあるけれど、余計な気合の入らなさ加減が、プティと重なってちっとも違和感なくって良かったです。
綱渡りもプティ本人から指導を受けたんだそうで、練習8日目にして綱の上を補助なしで歩けるようになったとか。
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Machi。
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by machiiihi | 2016-01-25 09:50 | 映画

映画「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」

ワチャワチャしてる間に、12月も後半に突入。
気がつけば11月後半からブログもとんとご無沙汰。
羽生君のフィギュア・シングル・男子の世界歴代最高得点をショートはもちろんフリーも塗り替えちゃって、しかもなんなんこのスコア!の数値に笑うしかない状態で、日常からかなり遊離して(といっても仕事と日々の家事は恙無くこなしてましたが)彷徨っていたもんだから、ブログという日常空間に落ち着けずにいたもんで……
そんな個人的な都合は横に置いて……


この映画観てようやく私も覚醒(笑)

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公開2日目の土曜日
2D字幕版で観てきました。

何も言いますまい。
ラストシーンに
おっしゃ~!!

スクリーン観ながら思わず拳を握り締めた私。

「おっしゃ~!」「きた~!」って、NHK杯で優勝した羽生君が松岡修造さんとのインタビューで言ってた言葉やん。
動画はこちら 9:20辺りから
でも、これしか言いようがないよね。
映画観たら実感できるはず。



ウィキペディアによると
レイ3部作
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒(エピソード7)』(2015年公開)
『スター・ウォーズ エピソード8(仮)』(2017年公開予定)
『スター・ウォーズ エピソード9(仮)』(2019年公開予定)
だそうな。

観るぞ! 観るぞ!

でもその前に「フォースの覚醒」
「おっしゃ~」を抱きしめて、年内にもう一度観に行く!

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           *画像お借りしてます

年末に帰省するおおチビちゃん(といってもう5歳になって、弟も産まれてすっかりお兄ちゃん顔になったけど)、お気に入りのテレビ番組でスターウォーズコーナーがあって、それですっかりスターウォーズ大好きになったって言うから、映画観てすっかりご機嫌になってカイロ・レンとルーク・スカイウォーカーのライトセーバーを買ってしまったMachiバアバ。

ったくもう、呆れてしまう。

工事現場のおいちゃんたちが持っている誘導棒観て、ライトセーバーやんって羨ましそうに見ながら通り過ぎる私。



夢現してたこの間は時間軸遡って備忘録としてブログアップいたしましょう。




Machi。
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by machiiihi | 2015-12-21 09:25 | 映画

映画「モンタナ 最後のカウボーイ」そして「リヴァイアサン」

ハーバード大学の感覚民族誌学研究所による映像作品を集めた『ハント・ザ・ワールド』
4作品のうち「モンタナ 最後のカウボーイ」と、日本では再上映となる「リヴァイアサン」を見る。
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美学と民族誌学とのコラボレーションを実験的に推進しているハーバード大学の感覚民族誌学研究所。
美学と民族誌学との融合ってのが、言葉で上手く説明できないけど、これらの映像を観て、なるほどなって納得。

最近のドキュメンタリー作品って、作り手側に語りたいモノ、伝えたいモノがあり、そこに現実の素材をパズルの一片一片として組み込んで1つのドキュメンタリー作品としてあるってのが大概なんだけど、
そういう点から見ると
編集という行程は経ているだろうけれど、今までのドキュメンタリー作品とは二味ほど違うかな。
そこから何を見出すのか、何を感じるのか、その主体は観る側にある。
観る側に求められているという方がより近いかな。


面白い。
でも、結構エネルギーを求められる映像でもある(少なくとも私には)。



羊の群れを引き連れたカウボーイたちが、アメリカ・モンタナ州ベアトゥース山脈を縦走する250キロの彼らの旅を記録した「モンタナ 最後のカウボーイ」

山に向かう為、牧場から町を通る羊の群れの凄さ。
↓予告映像の冒頭シーンでも圧倒されそう。
『ハント・ザ・ワールド ハーバード大学 感覚民族誌学ラボ 傑作選』予告編

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こんな映像をみていると、「ブロークバックマウンテン」の二人が懐かしく思い出される。
しかし、実際ははるかに苛酷だし、とてつもないストレスとの闘いでもあることは映像からびんびん伝わってくる。


カウボーイたちのこんな姿を観ていると、アメリカ大陸ってやっぱりでっかいって思う。
どこをきっても金太郎飴みたいになっている日本列島って、やっぱり狭小だなって思う。


…………………………………………………………………………………………………………………………………

そして「リヴァイアサン」

旧約聖書で、海中に住む巨大な怪物として記述されている「Leviathan」。


巨大な底引網漁船アテーナ号に乗り込んだスタッフは、海底から魚介類を根こそぎさらったのかと思われるほどの巨大な網をクレーンが引き上げる。
収穫物を手際よく処理していく漁師たち。
船上に投げ出された魚たち。
船内で処理され船から海中に吐き出される魚の残骸を求め漁船に群がるカモメたち。
水中にダイブして獲物をひっさらう。

生きる為の連鎖といおうか
逞しさといおうか


映像と音だけの作品
クレーンの軋み、モーター音
カモメたちの鳴き声(というよりも鳴き叫び)
波のうねり


生きんとする者たちの阿鼻叫喚のようにも響く。
船上と虚空の地獄絵図か。


そして生命の源ともいえる海を切り裂くように
アテーナ号が突き進んでいく。
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Machi。
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by machiiihi | 2015-10-21 10:40 | 映画

映画雑感その3「セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター」

ヴィム・ヴェンダース監督が、ブラジル出身の世界的報道写真家セバスチャン・サルガドの偉大な足跡と、新たなプロジェクト“GENESIS(ジェネシス)”に込めた彼の想いに迫るドキュメンタリー。

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セバスチャン・サルガドがカメラで切り取った一瞬は、ただただ言葉を失わせるほどの迫力と圧倒的な力で見るも
のを立ち尽くさせる。
雑感などという範疇で語るには申し訳ないほど。


人間の貪欲さ
人間という生き物に絶望すら感じさせるほどの貪欲さ
しかし、生きるということの貪欲さ、そして逞しさ、強さに無垢な力すら感じる。
希望
地球上の生きとし生けるもの
地球そのものが愛しい

セバスチャン・サルガドの写真は、生きるということ、人間という生き物を、言葉以上の力で持って見る者のの胸を打ち続ける。
見ながら、ただただ、サルガドの写真をひたすら見続けたいと思った。


これってドキュメンタリー作品って事になっているけれど、
セバスチャン・サルガドの写真をモティーフに、ヴィム・ベンダースがシナリオというジグソーパズルにあてはめていった、これはヴィム・ベンダースが描いた一つの映画作品って気がするなぁ。
ドキュメンタリー作品といえどもシナリオがあるわけで、そのあたりの線引きってとっても難しいと思うンだけどね。


この辺りが雑感になってしまった理由でもある。


マチ。
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by machiiihi | 2015-09-15 10:07 | 映画

映画「ジュピター」を観に行った

映画についてはな~んも書くこと無いから、お写真あっちこっちからお借りして貼ってます!


ウォシャウスキー姉弟によるSFアクション映画。

トム・ティクヴァと共同監督ということで期待して観に行った「クラウド・アトラス」(2012年)では、結局はウォシャウスキー姉弟の自己満足の世界に終始した映像にがっくりして、
よせばいいのに、
本作ではエディ・レッドメイン君の悪役キャラに興味ありで観に行った。
悪役ってのは、とりわけきれいな顔した役者にとっては役者心をそそるとっても魅力のある役なんでしょうね。
見事オスカーをゲットしたホーキンス博士は別にして、きれいどころを演じてきたレッドメイン君。いよいよ悪役なのねって、さてさて細身の骨ばったルックスでどんな邪悪オーラを出してくれるのか……

例えば、
「マイティー・ソー」でロキを演じたトム・ヒドルストンとか、
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彼がいたからこそ「スター・トレック イントゥ・ダークネス」のベネディクト・カンバーバッチとか
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ほんと、イギリスはいると何故なんでしょうね。
映像がグレードアップして、洗練されたものになるように思えるんだけど(私の独断&偏見かしら?)

こんな主役を超えて魅力的なダークサイドをみせてくれた二人と張り合うほどに、って期待したんだけど……


それから、顔立ちはティルダ・スウィントンと重なるところがある(細表っぽいところとか)から、やっぱりちょっと期待したんだけどね。
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どこかトム・コートネイとも通じる雰囲気があるから、「長距離ランナーの孤独」とか、誠実な青年が狂信的になっていく「ドクトル・ジバゴ」のパーシャ役とか、「ドレッサー」とか、そういう鳥肌ものも期待したんだけどね。
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あっ、やっぱ凄みが違うわねぇ。


あん!
演技派なので邪悪演技は表情なんかも巧みなんだけど、
この二人に比べると
ゾクゾクするオーラが出てないのよねぇ~
感じられないのよねぇ~
かすりもしなかったなぁ~

カンバーバッチの「イミテーションゲーム」はそそられて早々に観に行ったけど
オスカーとったからって「博士と彼女のセオリー」はそそられなかったのもそこらあたり。


でも、役に魅力が無かったのはレッドメイン君だけのせいではなくって、脚本があちこちからの切り張りで間に合わせたスカスカもの。オリジナリティーもなんも無かった。
ストーリーがお粗末至極だから、キャストも薄っぺらで単なる動くコマ以上のものにはなれないわねぇ。

レッドメイン君、作品選びをミスったかな?
ここらでひとつゾクゾクする邪悪なキャラクターを引き出せたら幅も広がっただろうにね。
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それから
チャニング・テイタムの翼姿には思わず笑ってしまった。
久々のショーン・ビーンはちっともお変わりなくだったわねぇ。


まぁ、ウォシャウスキー姉弟の、金の掛かったお遊びにつき合わされたって感じで、ここまでくれば腹も立たず、さっさと映画館を後にした。

「イン・トゥ・ザ・ウッド」も見るつもりだったけど、時間があって本作に。
「イン・トゥ・ザ・ウッド」はどうでしょうねぇ?



Machi。
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by machiiihi | 2015-03-31 10:12 | 映画

映画「ザ・イースト」

オスカーの行方も気になるけれど、「アメリカン・ハッスル」や「ウルフ・オブ・ウォールストリート」観てゴキゲン!イェーッ!って喜んでいる場合じゃないほどのしっかりとした映画が本作。
どうしてこの作品が話題にならなかったんでしょう?
米ロサンゼルス・タイムズ紙でも「2013年で最も過小評価された映画」第1位に選ばれたという本作「ザ・イースト」

監督はザル・バトマングリ。
そして、本作で過激な環境保護集団「ザ・イースト」に調査員として潜入する元FBIのサラを演じているブリット・マーリングは、本作の脚本にも携わり、ザル・バトマングリ監督の前作でも共同で脚本執筆、出演している。
そもそもブリットが彼に映画製作を持ちかけたとか。
二人とも才能のある若き映画人といえるでしょう。


THE EAST
2013年/アメリカ/116分
監督:ザル・バトマングリ
脚本:ザル・バトマングリ/ブリット・マーリング
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利益優先で環境汚染を撒き散らす企業に、目には目をの過激な活動を続ける集団「ザ・イースト」。
そんな環境テロリスト集団から企業を守る民間調査会社に調査員として働くサラは、社会の正義のために、そして自らのキャリアアップを目ざして、FBIから民間の調査会社に転職したのだろう。
そして首尾よく「ザ・イースト」に潜入し仲間として彼らの活動にかかわっていくサラ。
そこで企業犯罪とも言える被害の実態に驚愕しつつも、自らに課せられた職務として知りえた情報を会社に報告する。

しかし、自らが信じて疑わなかった世界、そして正義が徐々にサラの中で揺らぎ始める。
「職業を間違えたのかしら?」そんな言葉がサラの口からこぼれる。

和歌山県太地町で行われているイルカ追い込み漁を批判的に描いたドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ(The Cove)」上映が話題になったのは記憶に新しい。そしてその話題と合わせて環境保護団体「シー・シェパード」の名を何度も耳にした。
そして、つい数日前には、環境保護団体「シー・シェパード」の船と日本の調査捕鯨船が南極海で衝突したというニュースを聞いたばかり。相手が先に故意に衝突してきたと双方が主張しているとのこと。

日本ではいまだに水俣病の認定をめぐる問題が取り上げられている。
「エリン・ブロコビッチ」「ナイロビの蜂」「フィクサー」などなど環境汚染、薬害といった企業犯罪や国家も一体となった隠蔽を描いた映画も多い。

そうした企業や国家に対する環境保護活動は、穏やかな市民運動レベルもあれば、暴力や破壊活動も辞さない過激な組織が生れるのも当然の流れと言えるだろう。


本作はそうした社会派映画としての一面を持ちながら、「ザ・イースト」の中で、葛藤しつつも何かが剥がれていく様な、サラの心の動きがとても丁寧に描かれ、映像を通して観るものに静かに伝わってくるところが素晴らしいと思う。
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ヒールを履き、一分の隙も見せないスーツ姿に身を包むサラ。
互いを分かち合い、委ねあう「ザ・イースト」というフィルターを通ると、サラのそのスーツ姿は彼女の心身をガッチリと固める鎧のようにさえ思えてくる。

「ザ・イースト」に関するレポートを報告し終えたサラが、トップの目の前で、ゴミ箱に捨てられた誰かの齧りかけのリンゴにかぶりつく。
それは、企業側でも体制側でもない、そして「ザ・イースト」の信念に共感しつつも、彼らとは一線を画した、自らの正義をサラ自身が確かに自覚した瞬間だろう。

それがラストで描かれたサラの行動だろう。
静かだけど、実に多くのメッセージ、問いかけが込められた映画だと思う。

サラを演じたブリット・マーリング。
これから、女優として監督としてどんな活躍をしていくのか楽しみ。

ザ・イーストを率いるベンジーを演じたアレクサンダー・スカルスガイド、イーストの仲間イジー役のエレン・ペイジ、調査会社トップのシャロンを演じたパトリシア・クラークソンなどなど、それぞれに適役。

ホント、もっともっと話題になってもいい映画だと思う「ザ・イースト」

本作は「ザ・セッションズ」に引き続き、「FOXサーチライト20周年プロジェクト」として上映された第二弾の映画。一日3回だけの上映で、最終回はすっごく遅い時間帯とはもったいない。
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Machi。
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by machiiihi | 2014-02-12 12:10 | 映画

映画「さよなら、アドルフ」

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LORE
2012年/オーストラリア・ドイツ・イギリス/109分/ PG12
監督:ケイト・ショートランド
原作:レイチェル・シーファー『暗闇のなかで』(アーティストハウスパブリッシャーズ刊)
脚本:ケイト・ショートランド/ロビン・ムカルジー

ナチス・ドイツを素材にした映画は多いが、ナチス側の子供達を視点に描いた映画はほとんどなかったんではないかしら。
ドイツが戦争に敗北し、父親が、続いて母親が連合軍に拘束され残された5人の子供たち。
ヒトラー総統の下、この戦争に勝利する日を強く信じていた長女のローレは、妹や幼い弟(5番目はまだ乳飲み子)を連れて母方の祖母の家をめざす。

戦争の実態も知らず、ナチスドイツが何をしたのかも知らず、ヒトラーを神の如く信奉していたローレの、両親から教え込まれていた価値観が崩れていく……。

ローレという一人の少女に焦点を当て、信じていたものが崩壊していく状況、その境遇のなかでどのように成長していくかを主眼に描かれている。

祖母の家に向う苛酷で悲惨な旅の中で、今まで信じていたものが目の前で残酷なまでに次々と崩壊していく中で、彼女は自らの意思で、今までの所謂綿得られ信じていたその価値観を叩き壊す。
そのラストシーンが、ローレの味わった痛みであり、価値観を押し付けようとする大人たちに対する抵抗であり、彼女自らの生きる意志だろう。

ローレの、自らを炊き潰すほどの痛みは、ローレだけのものでは決してなく、戦争という時代にあった者全てが味わった事だろう。
教師になったばかりの新米教師だった母は、言われるままに子供たちに教科書を黒く塗りつぶさせ、子供たちを引率して学童疎開した。そして戦後、手のひらを返したように全てが変った。誰も信じたらあかん。あの時から私はそう思った、って母は言っていた。


「これは“ヒトラーの子供”の《戦後》の物語」
そう謳われているこの映画だけど、それだけのものではないはずだし、そういう点では、情感的すぎる美しい映像に、この映画の弱さを感じる。作品テーマは理解できるが、ローレの痛みが伝わるところまではいかずというのが正直な感想。
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Machi。
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by machiiihi | 2014-01-23 11:12 | 映画

映画「セッションズ」

年末年始のブログお休み中に観た映画感想。続いては「セッションズ」

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THE SESSIONS
2012年/アメリカ/95分/R18
監督・脚本:ベン・リューイン

ポリオによって首から下が麻痺し、童貞喪失のためにセックス・サロゲートを雇った詩人のマーク・オブライエンによる記事「On Seeing a Sex Surrogate」を読んだベン・リューイン監督が脚本を執筆。監督自身もポリオと闘い、現在も車椅子が必要な生活を送っているという。
ジョン・ホークスがオブライエンを、ヘレン・ハントがサロゲートのシェリル・コーエン=グリーンを演じた。
マーク・オブライエン自身が非常にポジティブに自らの人生を生きた人なんだろう。
そんな彼の生き方に敬意を表してだろう、とてもユーモラスで明るい筆致で描かれた本作。

2012年サンダンス映画祭では観客賞を受賞し、サンダンス映画祭のブレイクアウトヒットの1つと言われたほど。
ゴールデングローブ賞はじめ様々な映画祭ではジョン・ホークスとヘレン・ハントそれぞれ男優賞と女優賞にノミネートされたけれど、昨年の第85回米アカデミーではヘレン・ハントが助演女優賞にノミネートされただけ!

なんでや~!って言いたくなるなぁ。
セックス描写の映画っていくらでもあるのに、こんな風に正面きって取り上げた作品って、ご長老が多いアカデミー会員には不評なのか、はたまたタブーなのかしら?

しかもミニシアターで上映だったんだけど、2週間限定で、しかも上映回数は一日1回だけ!って、どうして~!って言いたくなるなぁ。
それでも立ち見でもたくさん観に来られてたのは嬉しいこと。

追記…1月4日から2週間の限定上映の予定が、1月31日まで延長上映になりました。ただし、一日一回の上映。

この映画でヘレン・ハントが演じるセックス・サロゲーターってカリフォルニアでは心理テストも受けてライセンスをとって職業として認められているんだそうだ。
性生活が困難な人に1対1で、セッションは6回だけという条件で、段階を踏まえ回数を重ね相手の身体的あるいは精神的な障害の壁を取り払い最終性行為まで導く。
本作もオブライエンとシェリルとの間の複数回にわたるセッションが描かれている。
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しかしオブライエンが本当に求めたのは、セックスそのものではなく愛。
肉体ではなく心。
ユーモラスな中に、生きるということ、愛するということを真摯に描いている作品でもある。

なんでR18なんや~!って言いたくなる。
どんどん子供たちにも見せて大いにディスカッションさせるべきものが一杯詰まっている作品なのに!
まぁ、ディスカッションさせられるだけの、子供たちの声をきちんと受け止められるだけの力量ある教師や大人たちがいるかどうかが問題だけど……。
下半身障害というところで思い出す映画は、25歳の時に頸椎を損傷し、以来30年近くものあいだ全身不随におかれ、自らの尊厳死を求めて闘ったラモン・サンペドロを描いたアレハンドロ・アメナーバル監督で、ハビエル・ダビエルが全身不随の主人公を演じた「海を飛ぶ夢」(2004年)。
死ぬことを求めた主人公を格調高く描いたこの作品(確かに素晴らしい!)に比べて、生きること、自らの人生を謳歌することをポジティブに求めた主人公をユーモラスに描いた本作がどうも低く見られているってのも納得がいかねぇなぁ~。


それはさておき、
ガバッと脱いだヘレン・ハントも見事だったけど、ジョン・ホークスもほんと役者だねぇ。
「海を飛ぶ夢」ではハビエル・バルデムの顔だけの演技が評価されたけど、本作でのジョン・フォークスもそれに匹敵。言ってみればポリオに罹ってからの6歳から世間にすれてない純粋な男の顔を演じたとも言える。
「”アイデンティティ”」(2003年)で見せたモーテルのあの胡散臭い管理人とも、その演技を高く評価された「ウィンターズ・ボーン」でみせた顔とも違う本作のオブライエンという役。
↓「”アイデンティティ”」(2003年)真ん中がジョン・ホークス
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↓「ウィンターズ・ボーン」(2010年)
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私、個人的には介護士役のこの彼女の雰囲気が結構気に入ってたわ。
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Machi。
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by machiiihi | 2014-01-16 09:03 | 映画