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パトリス・シェロー氏の訃報

会社に入る前の朝の喫茶店でいつものように新聞読んでいると、渡邊守章氏(京都造形芸術大学教授・演出家)が書かれた「演出家パトリス・シェロー氏を悼む」(朝日新聞10月23日付朝刊)という文字が飛び込んできた。
ウィキペディアを見ると「2013年10月7日、肺がんのため死去。満68歳没」とあった。

舞台演出家であると同時に映画監督でもあったパトリス・シェロー。
彼の舞台は知らないけれど、映画作品はフィルモグラフィーをみるとほとんど観ている。
●「蘭の肉体」 La Chair de l'orchidée (1975年)
●「傷ついた男」 L'Homme blessé (1983年)
●「王妃マルゴ」 La Reine Margot (1994年)
●「愛する者よ、列車に乗れ」 Ceux qui m'aiment prendront le train (1998年)
●「インティマシー/親密」 Intimacy (2001年)
●「ソン・フレール…-兄との約束」 Son frère (2003年)
ご本人とは、ダニエル・デイ=ルイスがモヒカン族の青年(まったくこの方はなんでこんな役?ってのにもとことんのめりこんで、この時もコーチをつけてランニングに励んだとか。まぁ、野山を駆け抜けるダニエルさんの姿は俊敏な野生児)を演じた「ラスト・オブ・モヒカン」では、一人の女性をめぐってダニエルと敵対する軍人役で出演していて、映像を通してお目にかかった。


彼の映画は、渡邊氏の言葉を借りれば「映画に取り憑かれていた時期の、異常なまでの性的身体や皮膚感覚の映像」。
内面のヒリヒリするような、言葉では言い表せない感覚を、映像に生々しく再現することに拘り続けた、ある意味とっても過激ともいえる彼の映像。
けれど、観終わった後には癒えない痛みを抱きしめるような静かな優しさが残る、そんな彼の映画。
私はそんな彼の映画が好きだったなぁ。

それにしても思い出すのは「王妃マルゴ」のカトリック教徒と新教徒のリアルに生々しかった殺戮シーン。そして、そんな映像にも動じないだけのマルゴ役イザベル・アジャーニの存在感!
映画レビューはこちらのブログで
「傷ついた男」
「愛する者よ、列車に乗れ」
パトリス・シェロー


Machi。
by machiiihi | 2013-10-24 00:00 | 徒然に
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